Hiroki's Picks Vol.19 Grateful Dead 02-14-1968 Carousel Ballroom, San Francisco, CA
回覧終了いたしました。10-15-2005に全回覧を終了いたしました。
人数無制限、締め切り無しで回覧しておりましたが、
アンカーの方にそれぞれ1ヶ月以上保管していただき、
その上で申込者が居ませんでしたので、自然終了となりました。
2004年2月16日から回覧開始。
1年8ヶ月かかって全コース完全終了。
のべ50人の方に回覧。ありがとう!
なお、申し訳ありませんが、再回覧の予定はありません。
多くの方々がシェアしてくださいましたから、これから
聴きたい方はBBSにて逆オファーされるか、この
ページの参加者の方に直接にお願いしてみてください。
参加者のみなさんに何の約束も義務もありませんが、
その際には、応じてあげていただければ幸いです。
それからが、本当のシェアかもしれませんね。
10-15-2005 zep
| はじめに | 時代 背景|音 源解説 | 参加方法 | SETLIST | HP 専用BBS | 参加者一覧 |
- 久々のHiroki's Picks Vol.19です!DeadheadsのMUSTな音源シリーズ第19弾。
- HP18を発送してから1年半が過ぎました。その間にスペシャルシリーズを連発で行ったり、zcシリー ズを行ったりもしたのですが、この音源をHirokiさんからいただいたのは、実に7ヶ月前です。ひとえに私の怠慢です。お許しを。
- その間にネットの世界も驚くべき速さで進み、今や主流はBit Torrent ですね。音源の入手方法も変わってきました。そんな中でのヴァインですが、ヴァインにはヴァインの楽しさもたくさんありますからよろしかったら参加してく ださい。
- 1968年の登場です。いつもHirokiさんから音源をいただくと、何度か聴いて、どうしてHirokiさんはこれを選んで送ってきたのだろうと考えます。これまた、ちょっとした謎解きのような感じで、調べたり聴いたりしていくと、なるほ どと思います。つくづく、私はHirokiさんにDeadの事をたくさん教えてもらっているなと感じます。
ちょうど、丸36年目の今日、2004年2月14日ヴァレンタインデイにオファーします。
時代背景
- 1968年2月というのはどんな時期 だったのでしょう?
- 前年1967年は、あのSummer of Loveでした。1967年01月14日にSan Francisco のゴールデンゲートパーク内Polo競技場で 開催された Human Be-In が象徴的なイベントでした。 2万とも2万5千人と言われる若者が集まり、詩を聞き、音楽を聴き、ギターを弾き、ジャンベを叩き、花を配り、ハグし合い、Grateful Dead の演奏で踊りました。表面的な現象では、これがヒッピー・ムーブメントのクライマックスだったという人もいます。
どのような時代の流れでこうなったのか? もう少し時代をさかのぼって、Grateful Dead の誕生の歴史をみてみましょう。
- 第二次世界大戦が終わった後の50年代のアメリカは、戦争勝利による繁栄の一方で、黒人の人種差別に対する暴動があちこちに波及しているような時代でした。一方で1950年6月から勃発した東西冷戦の代理戦争ともいえる朝鮮戦争は53年7月まで続きましたが、こうした冷戦の時代の始まりでもありまし た。
- 54年に14歳のPhil はトランペットを始め、57年に15歳になったJerryはギターを弾き始め、マリファナを初めて体験し、ドロップアウトします。
58年にBillyは12歳でドラムのレッスンを受け始め、59年にJerryは1年ほどハイスクールに通いますが、なぜか陸軍に入隊します。そこでエレキギターしか弾いた経験のなかったJerry は独学でアコースティックギターを覚えたと語っています。陸軍は9ヶ月ほどしかもたず、除隊してからは本格的にギターを弾くのみの生活が始まります。
Ken Kesey がPalo Alto clinic(復員軍人病院)でLSDの公式テストを受けたのもこの59年でした。
- そして60年代。61年にはケネディが大統領になり、アメリカ合衆国は世界史上初めて大学生人口が農 業従事者人口を上回りました。国民総生産は3割以上伸び、給料は2割以上も上がるという登り調子の豊かな時代でした。ところが、豊かになったのは、白人中 産階級で、その下には人種差別、貧困にあえぐ黒人達がいたのです。
- 1960年、Jerry はついにRobert Hunterと出会いま す。同じ頃、 Mickey Hart は高校をドロップアウトして空軍に入隊します。
- ハーバード大学の教師だったTimothy Learyが60年の夏に初めてドラッグ体験をし、LSDで目覚め、大学を首になった のは61年。Turn on, tune in, drop outと言ったのもこのときでした。
- その頃、Jerry とHunterは、 『Bob and Jerry』を結成。 メンバーを増やしていくうちに、ブルーグラスに目覚めたJerry は、バンジョーの練習を始めます。
- 59年に復員軍人病院でLSDを試す機会をもったKen Keseyが『カッ コーの巣の上で』を発表したのは翌62年のことでした。その年には、キューバ危機も起こり、あわや核戦争、第三次世界大戦の危機もありました。
- その62年に Bob Weir は John Perry Barlow と運命的な出会をします。
一方でJerry は、Pigpen(豚小屋)ことRon McKernanと出会い、 Dana Morganの音楽店の店員であったBill Kreutzmannからバンジョーを買うのです。
Phil Lesh は Tom Constanten と出会い、さらにJerry が演奏しているのを初めて聞きます。Deadのメンバーの出会いが始まっていきます。
- 翌63年にはケネディの暗殺。 今になって、糸を引いたのは副大統領ジョンソンだったという説がかなり高い確度で言われていますね。
- Ken Keseyが『カッコーの巣の 上で』に登場したメリー・プランクスターズを本当に結成して、全米をバスで回ったのもこの年63年7月でした。運転手は、あのNeal Cassadyでした。
- その頃のJerry は次々とバンド名を替えて、活動していました。
- 1960:Bob and Jerry
- 1961: Garcia, Leicester & Hunter -->Jerry Garcia and Friends--> hunder Mountain Tub Thumpers--> Sleepy Hollow Hog Stompers--> Hart Valley Driftersthough
- 1962:Asphalt Jungle Boys--> Asphalt Jungle Boys--> Jerry Garcia & David Nelson--> Hart Valley Drifters--> Thunder Mountain Tub Thumpers
- 1963:Wildwood Boys
- 1963年に20歳のJerry は、Sarah Ruppenthalと結婚します。そして12 月には、Heather Garciaが生まれ、Jerryは生涯最初で最後のストレートな仕事につきます。ギターの講師でした。
- そして、この年に、17歳でThe Second Story Menというバンドを結成していたPigpen と、Jerryが 一緒にバンドを行ないます。バンド名は、Zodiacs。
Drumesは、Bill Kreutzmann。いよいよ、メンバーが結集してきました。このバンドは、Pigpen の趣向を取り入れたエレクトリックブルースバンドでした。
- 1964年に公民権法改正法が議会を通 過したけれど、人種差別は無くならず、その64年に トンキン湾事件(のちにアメリカの自作自演と発覚)が起こり、アメリカはジョ ンソン大統領がTV演説でベトナムに宣戦 布告 。それから12年間に渡って続く、泥沼のベトナム戦争の始まりです。
- この64年には、Jerry がHunterと 行なってきたブルーグラスのほうのバンドも、Black Mountain Boysとなりました。Sandy Rothman やDavid Nelsonが入っていま した。JerryがDavid Grismanと出会った のも、この64年でした。
- そして、Jerryの活動が集大成するようなバンドが生まれます。
Mother McCree's Uptown Jug Championsです。
メンバーは、 Jerry Garcia 21歳 - Bob Weir 16歳 - Ron "Pigpen" McKernan 18歳 - David Nelson - Marshall Leicester - Bob Matthews - Tom Stone - David Parker でした。
- そして、明けて1965年。Pigpenが バンドに、エレクトリックの導入を主張。
BassにDana Morgan Jr とDrums にBill Kreutzmannが加わり、ついにあのWarlocks(男の魔法使い)が誕 生します。
メンバーは、Jerry 、Bobby、Pigpen、Billy、Dana Morgan Jr でした。
デビューショーは、5月5日の Magoo's Pizza Parlorとなっています。
- Jerry はPhil Leshと再開し、彼をBass に誘います。Phil はこの時までBassを弾いていなかったそうです。
たった2週間のBass練習の後、PhilがDana Morgan Jr.に替わりベースで加入したのは、その年の6月18日でした。名前はWarlocksですが、これで初期Grateful Dead のメンバーが揃いました!
- この65年2月には、黒人過激派運動のカリスマ、マルコムX がニューヨーク市ハーレムの集会で演説中、3人の黒人に銃を乱射されて死亡。黒人同士の憎しみ合いも露呈しました。
そして3月には、北ベトナムへの本格介入、ローリングサンダー作戦、北爆が開始されてしまいました。
- 65年11月3日にWarlocks がSan FranciscoのAutumn RecordsのGolden Gate StudiosでDEMO録音を行なったものがリリースされました。この時のDEMO録音は、Emergency Crewと名付けられ、全6曲20分でした。
11月5日には、Warlocksは、Mime TroupeでのFamily Dog benefit でBill Grahamと運命的な出会いをします。
- 1965年12月01日 Ken Kesey 主催のAcid Test に参加。 Warlocksは一晩中演奏しました。Acid Testというのは、もともとは、金の純度を確かめるためのテ ストの事だそうですが、Stanley Owsley が生産した、当時まだ合法的合成麻薬であったLSDを服用して人体への効果を調べるという名目のものでした。このAcid TestはJerry に強烈な印象を与え、彼は生涯、ドラッグ肯定を公言し続け ました。
- そして、同じ12月、ついにバンド名をGrateful Dead とします。この時、Jerry 23歳、Philは25歳、Bobbyは18歳、Billy は19歳、Pigpen は20歳でした。
- Phil の家に集まっていたメン バーは大きな辞書を適当に開いて、たまたまそこにあった文字がGrateful Dead だったそうです。
- 意味は『感謝する死 者』という意味で、民話に基づく言葉でした。『安楽死』という意味ではないようです。その民話の大意 は...
ある旅人が、負債を払わずに死んだ人の死体を埋葬すること を拒絶している人達と出会います。彼は、人々に最後の1セント銅貨を与え、死者を埋葬します。その後、彼は不思議な力によって命を救われたり、危機を脱し たりします。そして、それは、あの死者が埋葬してくれた事に感謝してのものだったとわかります。
また、エジプトの死者の書の中に、ファラオの埋葬に関する部分で、このGrateful Dead という言葉が出てきます。
それによると、夜の地では、太陽の船は『感謝する死者 = Grateful Dead 』によって引かれるとあります。
- 65年12月10日には、Grateful Dead の名前で初めてFillmore で演奏を行います。
- 66年1月8日にFillmore で Acid Test 。1月21日か ら23日まで『トリップフェスティバル』 に参加。
- 9月には、バンドメンバーがヘイトア シュベリーのあの710アパートで共同生 活を始めます。
- Stanley Owsleyが サウンドマンになったり、辞めてDan Healy がサウンドマンとなったりしたのもこの頃でした。
- ヒッピーという呼称は、最初はあまり好意的なものではありませんでした。50年代のビートニク、つまりヒップスターに由来して、ヒッピー=ヒップスターのひよこという揶揄した言い方が語源でした。
Mickey Hart などは、何かのインタビューで、オレ達はヒッピーと間違われていた、冗談じゃない..みたいな発言もしています。
しかしながら、彼らこそヒッピーの中心的存在、ヒッピーバンドと外側から見られていたのも事実でした。
ビートニクは貧しい中で文学や芸術活動を真剣に実践していましたが、ヒッピーと呼ばれた人の多くは裕福な白人中産階級の出で、世間からは文学よりもドラッ グとロックを愛すように見えました。- ヒッピーは「フラワー・チルドレン」「ラブ・ジェネレーション」と自らを呼び、規制しに来た州警察の銃口に花を挿したという逸話のとおり、非政治的、愛と平和、そし てコミューンでの生活を指向するというのが大勢でした。
- 69年のウッドストックのフィルムにこ んなシーンがあります。若者が自らをフリークと名乗ります。すると、彼らにそんなに敵意を持っていない中年の旅行者が、なぜ、フリークなんていう蔑称を名 乗るんだい?と質問するのです。若者はどうでもいいよと済ませますが、ヒッピーという呼び方も、外側から見ている人と内側にいる当事者ではまったくニュア ンスが違っていたことでしょう。
それは、回りの世間、つまりメインカルチャーからは、外見的に今までまったく違う容姿や、ライフスタイルばかりが取りざたされていましたが、本当は心の持 ちよう、価値観のパラダイムシフトの事でしたから。
- ヒッピーカルチャー、カウンターカルチャーの震源地が、ヘイト・アシュベリーでした。Dead はまさに、その震源地のど真ん中にいました。
- そんな中での、1967年のSummer of Loveは、ベトナム反戦を第一義に訴える政治的な ニューレフトと呼ばれる若者達をもヒッピーの平和志向に巻き込むパワーを持っていました。
それは、60年代の運動の多くが、政治的 な『悪』に対する抵抗運動だったのに対して、まったく新しいもの、根源的な変化、人間としての楽しさや生き方へのムーブメントでした。
そのパワーは全米に広がり、さらにヨーロッパに飛び火し、1969年のWOODSTOCKが報道され頃には、日本を含めた全世界的なムーブメントとなっていきました。この頃、やはりバークレイを発祥とした学生運動などの 『悪への抵抗』から『まったく新しい生きかた、考え方』への移行の種をまかれた方も多いことでしょう。
それは、やがて外面的には一過性のブームのごとく沈静化したように見えましたが、形を変え、人々の成長とメインカルチャーとカウンターカルチャーとの融 合、Deadの30年に渡る活動を中心として営々と受け継がれ、今もしっかりと根をおろし、ここに集う方々のDNAとなっているのではないでしょうか。
- 67年03月17日には、3日間で録音 したファーストアルバム、Grateful Deadを発売。その中から、 1曲目のThe Golden Road をグループとして初めてシングルカットします。
- 彼らは、積極的にライブ活動をし、1967年 09月29日には2人目のドラムにMickey Hart が加入しています。
- ところが、このへんからやや暗雲が出始めます。
1967年10月02日 警 察の手入れを受けます。 Deadメン バーとその友人達はご存知のように710 Ashbury Streetにある住宅で共同生活を行っていましたが、 彼らはマリファナとハッシッシ吸引の容疑で逮捕されてしまうのです。当局が、ヒッピーの象徴的な存在だった彼らを捕まえたのには、何かの意図か、時代の風 の変化が感じられます。
- そして、明けて1968年2月14日ヴァレンタ インデイの音源が今回のヴァインです。
メンバーは、Jerry、Phil、Bobby、Mickey、 Pigpen、Billyです。(Tom Constantenの加入はこの年の11月まで待ちます。)- 実はこのショーの10日前に悲しい出来事がありました。1968年2月4日 Neal Cassady が亡くなったのです。
Jerryは当時、しばし ば、Neal Cassady は自分のナンバーワンヒーローであり、影響を受けた人だと言っていたそうです。
メキシコのSan Miguelというところで、パーティの後、冷たい雨の中を、Tシャツとジーンズ姿で歩いていたそうです。衰弱していたのでしょう、線路わきの路上に意識 不明で横たわっているところを、翌朝発見され、すぐに病院に運ばれましたが、還らぬ人となりました。まさに、On The Roadそのものの終わり方でした。On The Roadを書いた盟友の、Jack Kerouacまでもが、彼の後を追うように、翌69年10月21日に亡くなっています。
- 3月にはニューヨークのFillmore East がオープンし、同じ月にメンバーは710 Ashburyを去っています。
- 7月には6ヶ月をかけたライブとスタジ オのMIXアルバムAnthem Of The Sun を発売。
- 8月23〜24日 のShrine Auditorium,L.A.,CAのショーは、28年後にTwo From The Vaultとなります。
- その後、1968年4月4日には、マーティン・ルーサー・キング牧師の暗殺。この事件は全米での暴動の引き金となり、全米都市で死者46人、負傷者2万1000人、逮捕者2600人、放火2600件という 最悪の結果となりました。
7月には、アシュベリーでも 暴動。- 明けて、69年6月には、アルバムAoxomoxoa発売。これのスタジオ使用料などで、Deadは巨額の負債をワーナーに負います。
8月には、WOODSTOCK、女優シャロン・ テート殺人事件や、アポロ11号月面着陸 、リチャード・M・ニクソン大統領の就任、アルバムLive Dead の発売、オルタモントの悲劇などがたて続けに起こる激動の年となっています。
| はじめに | 時代 背景|音源解説 | 参加方法 | SETLIST | HP専用BBS | 参加 者一覧 |
音源解説
- ソースを見ると、マスターレコーダーからDATに入り、CDRとなっています。この当時はまだDATは ありませんでしたから、マスターから録音し直したものかもしれません。間にアナログカセットが入っている記述もありません。
この日の音源は3種類存在していることになっていて、MR > PCM >DATのSBD版、これは音が良いとなっています。この日はFM放送されたようで、KMPX のFMマスター版。こちらはやや音質が落ちるようです。最後は、GDH365のFMをマスターからDATに落とした30分のもの。これも 音質は良となっています。記述からいくと、最初のソースのようです。
細かい部分では、いくつかの注記はつきますが、年月を勘案すると充分に満足出来る音といえます。
ただ、メドレーでない数曲は曲間編集がしてあり、フェイドイン気味で録音されています。
- 1968年には早くも、年間に117回のショーを行っていて、46曲の異なる曲を演奏しています。1月17日から演奏を始めて、この日で早くも11回目のギグですが、2セットフルのショーは1月17日のみで、この日が2度目の2セットショーとなっています。
そして、このヴァレンタインデイのショーは、セカンドセットが10日前にメキシコの"On The Road"で亡くなったNeal Cassadyにささげられたものとなっています。
- ベニューは、ビル・グレアムがよくイベントを行うCarousel Ballroomで、1月17日もここでした。QuickSilver や、Jefferson Airplaneなどが常連で、サンフランシスコのダウンタウン、Van NessとMarket Street にあったようです。
- さて、演奏です。フェイドイン気味で入って来るMorning Dewは、Jerryのボーカルがやたら遠くて、PAまたは録音調整中なのがありあ りです。
次第にバランスが良くなっていきます。3:26で一瞬ですが、やたらボリュームがアップしますから、最初から爆音で聴くと、スピーカを飛ばさないようにご 注意。結構、早いテンポの若い若いMorning Dewです。当時25歳のJerryの声の若いこと!そして、弾きまくっています。BobbyのリズムギターがJerryと同じバランスなのもBobbyのギターが大好きな私には嬉しいです。この頃からすでに、リズ ムギターだけでも充分に聴かせてくれます。
Jerryはこの当時は、シ ングルコイルのレスポールか、チェリイレッドのSGだったと思います。ロックっぽい粘りのある音を聴かせてくれます。若干、チューニングが狂い気味です が、それが当時のサウンドカラーに合っていて許せる範囲です。
- あまり引っ張らずに終わったMorning Dewの後は、PhilのBassに導かれて、Sonny Boy WilliamsonのGood Morning Little Schoolgirlが演奏されます。ファーストアルバムにも収録されていましたね。
ここでPigpen のマウスハープが 枯れた音に聴かせてくれて、ボーカルももちろんPigpen です。Pigpen がいた事を一瞬で強烈に思い出させます。あたかもヘイトアシュベリーの街角で、ものすごくうまい演奏をしているコワモテのお兄さ ん..といった風情のいい味出してます。彼が登場すると一気にPigpen の世界、Pigpenのバンドという感じです。
- 続くのが、Dark Starです。ここで、Bobby のギターがやたらひずんでいます。いわゆるディストーションではなく、ノイズィな音なのですが、Bobbyの音だけがそうで、やがて回復しますので、音源ではなく、楽器 の接触不良か、固有の問題だと思います。
やたら早くて、短いDark Starです。この翌年にあのLive Dead のDark Starが演奏されている訳ですので、この時期のDead の急成長、変貌ぶり、単なるロックバンドから、Grateful Dead に変わっていく過渡期の音が聴けます。それでも、この短く速いDark Starも充分にバケる予感を漂わせ たものです。
- 引き続き、China Catが演奏されます。これまた速い速度です。その速度にあわせてJerry が唄い、ディストーションの効いたソロを弾きまくります。Pigpen のオルガンが時代を感じさせるいい雰囲気の音を出してます。Phil もJerry に負けじと弾きまくりです。
- そのままThe Elevenに突入。この時からすでにノンストップの演奏だったのですね。この Elevenはかなり激しいJam を楽しませてくれます。粗削りですが、魅力満点です。ダイヤの原石のような演奏です。
- ハードなまま、Lovelightに突入。もちろん、Pigpen のボーカル。この演奏がセットクローザーとなります。
Jerry 達も引き続き、激しい演奏を聴かせますが、やはり途中のドラムとボーカルだけのパートが聴き物です。Pigpen のボーカルに、かけあいでメンバーがコーラスをつけます。やがてPigpenだけになって、ギターやベースが小さくからんで来るスリリングな演奏は、まったく時代を感じさせない素晴らしさです。今、Jerry のいないDead を聴かなくなってしまったOld Heads のごとく、PigpenこそがGrateful Dead で、彼が亡くなってからは聴かなくなったというOLD Heads もいたそうですが、そういう人もいただろうという事は理解出来る気がします。
- セカンドセットは、Cryptical > Other One から開始です。これはドンピシャの音。この当時の音が一番、この曲らし い気がします。
ギターの音がやたらなつかしいロックの音色で、自分が当時夢中だったサウンドで嬉しくなります。まだJerry も唯一無二の孤高のギタリストではなく、ご機嫌な音を聴かせてくれるロックギタリストの1人という段階だった気がしました。1曲1曲、1日1日、演奏する たびに急速度に進化していくような日々だったのではないでしょうか。
- 演奏はNew Potato Caboose となっていきます。Phil のベースに聴き惚れているとグイグイと演奏に引き込まれてい くます。
Jerry は高め、細め のディストーションサウンドでサイケデリックな世界を構築し始めます。聴き応えのある演奏です。
- 引き続き、Born Cross-Eyedにつながっていきます。Bobby は裏返り気味、乱れ気味のボーカルですが、この状況にピッタリです。
演奏がグルーヴに包まれ、どんどん良くなっていくのを感じます。
- Phil のベースに導かれて、Spanish Jamが開始されます。個人的 にはこの曲と、次ぎのAlligatorから最後までが、このショーのハイライトです。
タメやブレイクをふんだんにちりばめられた聴き応え万点のSpanish Jamです。演奏している本人達も次に何か起こるかわからないといったスリリングなJam です。16歳の時にスペインから移住してきたミュージシャンである父Jose "Joe" Ramon GarciaのDNAが騒ぐので しょうか、Jerryは何かをもがきなが らギターでそれを吐き出そうとしているかのようです。まるで課題を次に残すかのように、中途半端な感じで曲は終わります。
- 長いブレイクがあり、Bobby(?) が41Japanese ナントカ?と2度ほど言ってますが、私のヒヤリング能力では何を言っているのか、判別出来ませんでしたので、HirokiさんにHelp。
『"In 1941 Japanese invaded the Solomon islands." (1941年に日本がソロモン諸島を侵略した)と言っているようです。まわりの会話も遠く、前後の会話とつながってないようでどうも意味不明ですが、その 数秒前にメンバーではない声で1941 Japanese ...."というのが入っていて、もしかしたらニュース音声かなにかのコラージュを流して、そ の一部をBobbyが気紛れにくり返しただけ、というような気がします。』
との事です。
Alligatorが始まります。いかにもヒッピーバンドといった風情のいいかげんなコーラス。適当にやっている、みんな好き勝手にやっているみたい な魅力を感じます。この曲でちょっと録音レベルが下がります。
- 短いドラムソロが挿入されます。Bobby が、
Burn down the Fillmore, gas the Avalon! Come on everyone - get up and dance! It won't runin Ya!
とオーディエンスを煽ります。
- 再び Alligatorのコーラス唄われて、Jam へと突入していきます。忘我のダンス天国だったことでしょう。
その後のJam は全部の楽器の総力戦で、なおかつまとまったもので楽しませてくれます。特にリード楽器と化したPhil のベースがやたら目立っています。
残念ながら7:00のところでカットがあります。瞬断した後は、激しいJam がカットインしてきます。再び、Alligatorのコーラスに戻って来て、そ う言えば、AlligatorのJam だったという事を思い出します。
- Phil のベースがグイグイとス ピードを増していき、Cautionへと突入します。
Jerry が速度に乗ったユニークなソロを聴かせます。
- ハードなサイケデリックワールドは、爆音になっていき、エンディングのFeedbackへと進みます。
これぞ60年代のDead という、この時だけしか成しえなかった音が聴けます。
すべてをシェイクして、渦巻きながらタイダイの中心に吸込まれていくような時空間が流れます。
オーディエンスは何も見えなくなり、そして見たことのない世界が開けていったことでしょう。
やはりこのバンドは普通じゃない。まったく普通じゃない、そんな余韻を残してセットは終了します。
- アンコールで出てきた彼らがまずやったことはチューニング。先程の激しい演奏で、弦はもうベロベロに なっていた事でしょう。
曲はPigpen が唄うMidnight Hour。
Jerry は先程のギン ギンのディストーションのままソロを取ります。もうかなりパワーを使い果たして、めろめろ状態だったのかもしれません。トーンやボリュームコントール、エ フェクターの調整をする余力も残っていなかったのかもしれません。ミストーンも結構あったり、チューニングもあやしくなってます。ビル・グレアムに無理矢 理アンコールを演ることを言われたのかもしれませんね。それだけ、この日の演奏、特にセカンドセットは全力だったという事ではないのかなと思います。
残念ながら、この演奏は12分弱でカットアウトします。
| はじめに | 時代背景|音 源解説 | 参加方法 | SETLIST | HP専用BBS | 参加 者一覧 |
参加方法■方法はCDRの回覧(ヴァイン)です。
送ってきたCDを御自分の好きな、CD、MD、カセットなどにダビングして、元音源を次の方に送付するという方法です。
■ノーマ ルな74分メディア1枚、80分メディア1枚の計2枚です。(アンコールのMidnight Hourを1枚目の最後に持ってくれば、74分メディア2枚とすることも可能です)
■コースを3つ設けて受け付けます。定員、締め切りは設けません。ただし、 後ろの方は回って来るのが数ヶ月後になります事をご了承ください。
■送受信連絡はHP専用掲示板にて行います。それに伴い、このページ にメールアドレス公開となります。
HP専用BBSに送受信の連絡が出来る方。
※相手のメールアドレスがわかったら なるべく早いうちに連絡を取りあってください。音源が来てからやっと連絡して、たまたま、連絡が取れなくて困惑する方がいますが、事前に『連絡を取りあって』いれば何の問題も起こりません。最近、こういうトラブルがちょっと目につきます。バッドトレーダーにならないよう、自分自身で最 良の方法を考えてスムーズな回覧を心がけましょう。※メールが来たら必ず応えましょう。また、返事が来な い場合は何とか連絡がつくように手を打ってみましょう。メールアドレス公開を自己責任で了解出来る方。
■参加条件は以上の2つです。回覧期限等は決 めません。『シェアする気持ち』さえあれば、うまくいくと思っています。
■言 わずもがなですが、このホームページで行っているすべての回覧、B&P、トレードに関して、音源のブートレッグ(海賊盤)作成への流用、金銭ト レード等の違法な使用は固くお断りいたします。
■御希望の方は私zep<strangetrip@nifty.com>までメールください。
メールには
- コース名:HP19
- ハンドル名:
- 送付先住所:
- 氏名:
- 電話番号:
- メールアドレス:
を書いて、必ずメールタイトルに半角英数で『HP19』という文字を入れてください。
(この件に関する専用BBSでの送受信連絡にも必ずタイトルに『HP19』という文字を入れてください。)
個別の返信はいたしません。参加者が一定数集まって、コース数が決まったらこのページに参加者一覧を表示することでお返事とさせていただきます。メールを出し てから1週間ほどお持ちください。
お名前がアップされた後は、ご自分のお名前があるかどうか、メールアドレス(クリックしてメーラーに表示されるものも)が正しいかどうかのチェック、前後 の方との連絡をよろしくお願い申し上げます。
お問い合わせの際には、■ハンドル名(アップされているお名前)
■ヴァイン名(HPXXなど)
■コース名(1or2or3)
■NO(1〜20...)を書いていただくと、作業上、たいへん助かります。皆さんと共にそれぞれが役割分担 しながら成り立つヴァインですので、ご協力いただければ嬉しいです。
進行状況はHiroki's Picks専用BBSに自発的に書いてください。
応募したのにハンドル名が無い方は専用BBSか私宛に私信ください。
※他の件といっしょに応募される方がいますが、ヴァインに関しては、他の連絡といっしょにしないでください。メールが紛失する場合があります。まとめて申 し込まれる場合も必ず1通づつメールを分けてください。
※2度目、3度目の方も、常連の方も送付先を書いてください。処理上助かります。
互いにこのページでメールアドレスを確認して再度、住所を連絡しあったり、トレード仲間になってくださいね。- ■zepにメール ⇒ このページで参加と相手のメールアドレスを確認 ⇒ 参加者 同士がメールで住所連絡(なるべく早めに事前に行ってください)⇒ Hiroki's Picks専用BBS で進行状況把握
..という手順です。
※Hiroki's Picks専用BBS は、『送った』『受けた』だけでなく、一言、音源に対する感想などを書いていただくと、楽しいBBSになると思っています。ネット上にみんなで Grateful Deadの広場を作りましょう!では、メールを待っています。
02-14-2004 zep
| はじめに | 時代背景|音 源解説 | 参加方法 | SETLIST | HP専用BBS | 参加 者一覧 |
Grateful Dead 02-14-1968 wed
Carousel Ballroom, San Francisco, CA
S: MR> D> CDR (maybe MR > PCM > DAT > CDR)CD1 (set 1 ):
1. Morning Dew* 06:25
2. Good Morning Little Schoolgirl 12:35
3. Dark Star > 05:55
4.China Cat Sunflower > 04:06
5. The Eleven > 05:24
6. Lovelight 09:00
Total 43:27
CD2 (set 2):
1. Cryptical Envelopment > 02:24
2. The Other One > 03:08
3. Cryptical Envelopment > 03:56
4. New Potato Caboose > 08:45
5. Born Cross-Eyed> 06:18
6. Spanish Jam 11:38
7. Alligator > 03:16
8. Drums > 01:24
9. Alli//gator > 09:01
10. Caution (Do Not Stop On The Tracks) > 10:13
11. Feedback 07:04
Encore:
12. Midnight Hour// 11:45
Total 78:57
Note:* D1T1 3:26 Volume Up-Caution!
D2T9 7:00 cut
D2T12 11:45 cut outComment: Official Opening - "St. Valentine's Day, Be Mine" poster FM broadcast KMPX-San Francisco
| はじめに | 時代 背景|音源解説 | 参加方法 | SETLIST | HP専用BBS | 参加 者一覧 |
08-13-2005 現在参加者一覧(進行状況はHP専用BBSをご覧ください)
コース1
zep >02-16-2004 発送!
No ハンドル メールアドレス
1 asadenさん
2 よしかわさん
3 skunkyさん
4 ミロさん
5 だいすけさん
6 夕凪さん
7 カンさん
8 YOSさん
9 エイチャン
10 standmanさん
11 tomoさん
12 shioさん
13 HIGEOYAZIさん
14 akiさん
15 sakamichiさん
09-03-2004 回覧終了!
『よ せがき』を見る
コース2
No ハンドル メールアドレス
1 石本さん
2 Hoffyさん
3 Takeshiさん
4 じずあささん
5 tokoさん
6 ぶたやまさん
7 マサルさん
8 ツカサさん
9 ゆかぽんさん
10 もそさん
11 ゆうあいさん
12 イーエスさん
13 da kineさん
14 shiroo Tさん
10-20-2004 回覧終了!
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コース3
No ハンドル メールアドレス
1 かんちゃん
2 piouhgdさん
3 かずさん
4 ガリー・ジェルシアさん
5 CISCOさん
6 トミタさん
7 kazさん
8 熊杉さん
9 はらださん
10 YUさん
11 ふゆふゆさん
12 南蛮渡来さん
13 bongomanさん
14 イーグルさん
15 Rum`Boogieさん
16 NOTIONさん
17 うえにーさん
18 ネジやさん
19 D'zさん
20 f.c.hiroさん
f.c.hiro@gmail.com
21
ワンワンさん chi-uko@c.vodafone.ne.jp
10-15-2005 回覧終了
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